大判例

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東京地方裁判所 昭和38年(タ)109号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判決理由】以上諸般の状況を総合すれば、原告は昭和二五年被告と結婚以来、妻として夫をたすけて家事につとめ、夫の子である三人の娘の養育に協力し、薬局開店後はその販売に従事して力をつくしてきたものであって、十年余の夫婦共同生活を通じ、妻として家庭の経済面においても相当の貢献をしてきたものというべきである。財産分与額については、裁判所が一切の事情を考慮して分与額を定めるものとされている我が民法のもとでは、必ずしも婚姻後になした蓄財の分配のみに限られるものではなく、たとい主要な財産の取得が婚姻前になされ、離婚前に夫が任意処分してしまったごときばあいでも、夫の有責行為により夫婦共同生活に終止符がうたれる結果、離婚により経済的困窮におちいるときは、離婚に伴う財産分与として妻が生活を維持するに足るべき給付をなすべきものであり、本件においても原告の前記経済的窮状を考慮し、その家庭内での前記尽力、寄与、離婚にいたった事由とその責任、婚姻中の生活程度、年令、財産取得能力その他諸事情を総合すれば、被告は前記任意処分等の結果、現在さしたる財産を保有しないけれども、なお原告に対し相当の財産分与をなすべきことが公平であるというべく、右財産分与額は、上記一切の事情を勘案し、金三〇〇万円と定めるのが相当である。    (青山達)

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